2009年10月22日木曜日

エコ暖房の季節です。

みなさんこんばんは。
たいへんご無沙汰しておりました。
 
少し寒くなって来ると急に忙しくなるのが我々の仕事。ストーブや暖房の修理に毎日大忙しです。
北海道はもう、朝晩の気温が10℃を下回るほどになっています。
日中は15℃~18℃くらいでぽかぽかとした陽気なのに、夜になると急に寒くなる。
でもこの寒暖の差が私達に綺麗な紅葉を届けてくれるので、寒さを嫌がりつつも季節の変化を感じる事ができます。
 
 
さて、今年は我々の町「伊達市」の市役所庁舎も暖房の改修工事を行っております。
当社は暖房に使うボイラーと周辺の配管工事に携わらせていただいています。
「エコ」と言う言葉をあちこちで耳にする中、伊達市でも燃料を重油から「ペレット」へと変更します。
これに伴って、暖房に使用するボイラーをペレットに対応したものに変更したのです。
伊達市では大滝区にペレットプラントを建設しましたので、このプラントで作ったペレットで、市役所を暖房するというとてもエコなプランです。
ペレットの原料は、木の屑で、製材の際に出る切りくずや端材を細かく裁断し、圧縮・固形化したものです。本来はその形状のことを「ペレット」と呼ぶようですが、小さな筒状に加工した木材由来の燃料を通称としてペレットと呼んでいます。
 
 
今日は苦労して設置したペレットボイラーの試運転でした。
 
 
 
 
 

 
 
ペレットが勢い良く燃えています。
 
それでも、化石燃料を燃やすことを考えるとカーボンニュートラルな発想のペレットの方が、よりエコというか、環境負荷が低いと言えるでしょう。
 
 
さて、下の写真、四角い箱は「熱交換器」です。

 
横から見るとこんなに薄っぺらい姿ですが、物凄く高性能な物です。
 
今日の試運転では、ペレットボイラーで作られるお湯の温度を70℃に設定していましたが、熱交換する前の水が通る配管を触ると「冷たい」と感じます。
ところが、熱交換器を通って出てきた配管を触ると「熱いっ!」と言う感じで、配管に手をくっつけていられないくらいの温度になります。
 
「熱交換」という考え方は、実は昔から身近にあるもので、家庭用の温水ボイラーや湯沸かし器も、機器の中にある熱交換器を使って、炎から水へ熱を伝えてお湯を作り出しています。
しかし、この「熱交換」、最近はもっと進化した形で非常に有効視されてきていて、テレビCMでおなじみの「エコキュート」や「地熱利用」といった、いわゆる「ヒートポンプ」に活かされています。
 
エコキュートはペレットとは違い、電気を使いますが、投入した電気エネルギーに対して3倍や4倍ものエネルギーを作り出せる仕組みです。
通常、電気温水器などは電気でヒーターを発熱させて、その熱を直接水に伝えてお湯を作ります。
しかし、エコキュートは気体が圧縮されると発熱する現象を使ってお湯を作るので、電気は気体を圧縮するコンプレッサーの作動に使われます。
電気を直接熱に換えるのと比べて、圧縮するために使われる電気の量は圧倒的に少ないのです。
更に、熱を伝える冷媒として使われるのは「二酸化炭素」です。
以前は冷媒として「フロン」という非常に温暖化係数の高い物質が使われていましたが、最近は二酸化炭素を使うことで環境負荷がより少なく、更に電気の効率アップというエコなシステムが出来上がったのです。
 
 
ペレットもエコキュートも、これからの時代を考えて作られた商品です。
我々もこういった商品を使ってエコ暖房を実現していくことが、地球を守ることに繋がるのかもしれませんね。
 
 
 
 
株式会社 畑商会ホームページ